作・演出:平田オリザ
出演:篠塚祥司、山村崇子、志賀廣太郎ほか
2008.7.6.(日)マチネを観た感想。
平田オリザがパンフレットに書いているように、若い世代の会話文体の芝居(五反田団とかチェルフィッチュとか)を意識した、中高年世代の会話文体の芝居。
いらっとするが、いるいるこういう人。
マレーシアの高原の日本人退職者向けリゾートが舞台で、何をする訳ではないが日本に帰りたくない老人が描かれる。
それは引きこもりに似て。最後の台詞は私にも切実だった。
どの世代も社会生活から下りてしまいたいと思っている社会ってなんなのだろう。
普通の生活が過剰なのか。
取材して書いたと思われる引きこもりの話も衝撃的で、こういう時は本を読むべきなのだろうと確信した。
テーマがはっきりした芝居で新境地といえる作品。戯曲で読んでも読みやすいと思う。
装置は憧れの南国リゾートで素敵だった。
満席、若干立見あり。