波打際の舞台日記

音楽ライブ・演劇を中心に、舞台の感想・意見などを書いています。

※当ブログでは商品等の表示にアフィリエイト(広告)プログラムを利用しています。

「焼肉ドラゴン」新国立劇場小劇場

作・演出:鄭義信、出演:申哲振、高秀喜、朴帥泳ほか

2011.2.20.(日)昼公演を観た。
当日券の長い列ができていて盛り上がっていた。在日コリアンの話を日韓の役者が演じ、2008年の演劇賞を多数獲得した作品の再演である。

舞台は大阪万博の頃の大阪。リアルで具体的な物語である一方で、高度成長の話でもあり、朝鮮半島の悲しみの話でもあり、子供が巣立っていく老夫婦の物語でもある。共感する引き出しがたくさんあるので、どこかで自分の話として引き込まれるのだろう。

韓国の年配の役者2人が素晴らしい。感情の抑揚がある演技、音楽演奏もふんだんにある(客役2人は音楽の本職の人?)にぎやかな演出だが、しっかり客席を取り込んでいるので、乗せられて盛り上がっていく。
こういう芝居が見たかったんだと思った。物語に酔い、いろいろ思わされ。

韓国公演ではどうなんでしょう。日本ってひどい国で終わらないと良いのだが。