波打際の舞台日記

音楽ライブ・演劇を中心に、舞台の感想・意見などを書いています。

※当ブログでは商品等の表示にアフィリエイト(広告)プログラムを利用しています。

青年団「ソウル市民1939 恋愛二重奏」「サンパウロ市民」吉祥寺シアター

作・演出:平田オリザ、出演:「ソウル市民1939 恋愛二重奏」大塚洋、能島瑞穂、古屋隆太ほか
サンパウロ市民」井上三奈子、堀夏子、井上みなみほか
11/20(日)に2本続けて観た。「ソウル市民」のシリーズの新作2本で、これで合わせて5部作になる。「ソウル市民1939 恋愛二重奏」は「ソウル市民」から時代を追って3作目の続きで、1939年のソウルが舞台。このシリーズで追い掛けてきた主題が深められている舞台だと思う。舞台上で繰り広げられる差別的だったりナチスの真似をしてはしゃぐ言動が、こうやって広まっていったのだと直感で納得する一方で、批判する文脈は劇の外にあるのが気になった。見る人の常識次第では批判的に見ないのではないかという危惧。(そんな人は来ないか)
サンパウロ市民」は同じく1939年のサンパウロが舞台。こちらは同じテーマをなぞりながらもどこか「ソウル市民」シリーズのパクりっぽい。続けて見るとテーマは分かりやすいが。困窮していく内地を外から見る視点は新鮮だった。サンパウロ編はとくに距離感を感じた。