波打際の舞台日記

音楽ライブ・演劇を中心に、舞台の感想・意見などを書いています。

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BATIK「おたる鳥をよぶ準備」世田谷パブリックシアター

振付・構成・演出:黒田育世
11/17(土)16時の会を観た。ダンスで3時間の公演というのは大作だと思う。そして中身も重みのある大作だった。今一番切実さを感じるのがBATIKの舞台。もしかすると作家か誰かが持っているトラウマや女という性への割り切れなさが、死とダンス、次の生への繰り返しの中で叫ばれる。同じ動きが段々動物に見えてきたり慟哭しているように見えてきたり。妊婦のように見えた人は妊婦役なんだろうか。松本じろのフォークロア調の音楽の効果もあり、切迫した痛い感じの舞台だった。最後20分くらいの黒田育世のソロをわざわざ客席側にステージを設営して踊った理由はよく分からなかった。休憩をはさめばそれで良かったのでは?
ステージ前の席まで使った渾身のダンスで、最前列の人はおびえていたよう。私は3列目で、近くで迫力を感じられて良かったです。