波打際の舞台日記

音楽ライブ・演劇を中心に、舞台の感想・意見などを書いています。

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都民劇場能 宝生能楽堂

狂言大蔵流) 「縄綯(なわない)」 シテ 山本 東次郎
能(金春流)「井筒/物着」 シテ 本田 光洋 ワキ 野口 敦弘

2018.10.25. 応募で当たったので母と出掛けた。宝生能楽堂に入ってみたかった。当たったというか全員もらえたようだった。脇正面のいい席で存分に見られた。

「縄綯(なわない)」は一人語りが長い狂言狂言の台詞は聞き取れる。

「井筒」は世阿弥の作で、正統派の能って感じの演目。筋書を読んでおけば大事なところの台詞は分かる。というよりそれ以外は鼓の音の方が大きいことからして伝える気がないと思う。ミニマリズムなんだと思う。だから大衆芸能にはならないけど、戦国時代の武士にはしびれるニューウェイブだったんだと思った。謡も舞もあるからマネをするにはピッタリで。幽玄がトランスさせる感じで、悩みが深い戦国武将にはいいマインドフルネス効果だったんじゃないだろうか。集中力が上がると思う。私はというと派手な衣装に見入ってこんなことを考えていた。狂言のシテは水鳥キャラの背中正面で切れた衣装で、能の後シテは大きな藤模様。

始まる前のアナウンスが狂言の後の休憩の終わり(能の前)に入るところからすると、能が本演目で狂言は前座なのかな。狂言が午後6時からで、誰を相手にしているのかと思ったけど、能が始まったのが午後7時。その休憩で席に着いた人もいた気がする。7時の公演ということなのか。終わったのは8時半。意外に長い。舞台上のお年寄りたちが大変そうだった。