波打際の舞台日記

演劇を中心に、舞台の感想・意見などを書いていこうと思います。

「この道はいつか来た道」下北沢駅前劇場

作:別役実
演出:鵜山仁
出演:金内喜久夫平岩紙

舞台芸術学院創立70周年記念特別公演

2019.10.19.(土)15時開演。

「この道はいつか来た道」を下北沢駅前劇場で観た。舞台芸術学院出身の3人による上演ということらしい。

別役実らしい電信柱と不条理っぽい台詞で始まり、だんだん背景が明かされていく。痛みを感じて死にたいとホスピスを抜け出してホームレスを始めた男女の話。これは浄瑠璃でいう道行きだと思った。

生きている実感がつかめない、感じたいというのは、多分多くの現代人が感じていることで、なんだか普遍的な話だった。

温かな上品な空気が全体を覆っていて、安心できる感じ。薄暗い話だが、天国につながっているような包み込まれる感じがあった。

俳優が2人とも好き、というのが観に行った理由だったのだが、やっぱり良かった。上品さの中に情が丁寧に表されていた。

短編で45分くらい。観た後には確実に「この道はいつか来た道」の歌が頭の中で回り続ける。アカシアの花ってどんなのだっけ。