夢枕獏「ちょうちんが割れた話」
筒井康隆「如菩薩団」
半村良「箪笥」
和田誠「おさる日記」
構成・演出:鴨下信一
出演:白石加代子
白石加代子『百物語』シリーズのアンコール公演第三弾。2020.12.29.(火)の回を観た。
2作終わったところで休憩が入って、2時間弱。
客席の入りは8割くらいだろうか? コロナ再拡大の中では結構入っている印象だった。
しかしあっという間に隣の席に人がいるのに違和感を感じるようになっている自分が怖い。きゃー、お願いだから隣でしゃべらないでーとピリピリ。
さて、内容は『百物語』の記念すべき第一話の3作と「おさる日記」という構成。
作品ごとに衣装替えがあって、鮮やかな衣装が面白い。それも見もの。
語りでは2話目と3話目の落差のすごさに圧倒された。
2話目の「如菩薩団」は現代もののブラックユーモア、3話目の「箪笥」は民話調と、内容も語り口もガラリと違うのだけれど、語っている白石加代子がビジュアルから違う。もう別人。
奥様風の前者と、昔の田舎の婆様の後者というか。「箪笥」が始まって、2話目が奥様風だったということに気付いた。
『百物語』は怖い話を語るのだけれど、こわさの方向性はバラバラで、この日はファンタジー系なこわさだなあという感想で劇場を出た。
だから怖いといっても対岸の火事というか。鑑賞している感じ。
でも終演の挨拶でコロナの話が出たのをふっと思い出したら、魑魅魍魎の世界に生きていることに気付いて、急に背中が寒くなった。どの話も思い出すと実は怖いのだった。
『百物語』の記事
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