波打際の舞台日記

音楽ライブ・演劇を中心に、舞台の感想・意見などを書いています。

「シブヤデアイマショウ」シアターコクーン

COCOON PRODUCTION 2021
総合演出:松尾スズキ
構成台本:松尾スズキ天久聖一
コーナー演出:杉原邦生・宮崎吐夢康本雅子
音楽監督:門司肇
出演:松尾スズキ、のん、秋山菜津子ほか

2021.4.22.(木)夜、「シブヤデアイマショウ」をかたつむりと観に行った。

出演者のラインナップに、ダンスの人、ミュージシャン、大人計画などの俳優、そしてゲストにミュージカル俳優とお笑いの人がクレジットされていて、ゴチャマゼで歌あり笑いありのショーだろうと想像。そこまでは正解。

それ以上に、想像を超えてもっとミュージカル中心の大人のショーだった。まあ大人のっていうのは言い過ぎかもしれないが、毒は少なめ。こんなに「ショー」なら、コクーンシートじゃなくて全体が見える席にすれば良かったなあ。舞台という「絵」や「音」を楽しむステージだった。

康本雅子の犬の役も良かったし、演出したコーナーのダンスも格好良かった。東京生まれにとって劇中で語られていた東京のイメージは違うんだけど、私にとって「シブヤ」はまさにこういうスタイリッシュなイメージ。別コーナーでもダンサーたちは素敵だった。タップダンスはいかにもショー!って感じがする。

杉原邦生演出の勧進帳ならぬ「肝心帳」も、歌舞伎をしっかり導入して、悪フザケに足腰を持たせて見応えがあった。さすがシアターコクーンという感想。

この日のゲストは、ナイツと、生田絵梨花大野拓朗。ゲストは独立したコーナーでちゃんと自分のステージを披露するという立ち位置だった。「キレイ」の曲を歌うのかなと思ってたら、いかにもミュージカルな曲を披露。すごい本物感。

のんを中心とした物語と、秋山菜津子を中心としたコロナ演劇残酷物語のミュージカルを中心に、歌や踊りなどで構成したショーだった。明るく華やかで、なんだかトンネルの遠い先に明かりを見るような前向きさ。チラシに載っていた「ごらんあれ。魅せてなんぼの生き物たちの盛大なる悪あがきを!」という松尾スズキの言葉がそのまま舞台に乗ったようなショーだった。

ショーも楽しかったけど、それ以前にミュージシャンまで含めて総勢32人が密に舞台に乗っている光景そのものに感動した。歌える人を揃えて、歌が分厚く、歌詞が聞こえるのもすごい。人のパワーってこういう人と人との間にあるんだな。