作:斎藤憐
演出:佐藤信
出演:秋本奈緒美、田中美央/佐藤允彦(ピアノ)
2021.12.19.(日)マチネで「アメリカン・ラプソディ」をかたつむりと観た。毎年、座・高円寺で年末に上演されている朗読+ピアノ演奏の作品2本のうちの1つ。
(もう片方はショパンの「ジョルジュ」→2年前の感想はこちら)
ジョージ・ガーシュインの曲
「アメリカン・ラプソディ」はジョージ・ガーシュインの作品と人生をたどる作品。
ガーシュインの曲は「ラプソディ・イン・ブルー」や「サマータイム」が有名。「アイ・ガット・リズム」も聞いたことがあった。
ジャズとクラシックの融合の話なのだが、この前の時代のポップミュージック(というかいわゆるクラシック音楽ではないもの)はどんなものだったのだろう?
ガーシュインの曲は今聞くととても自然。現代のポップス(のうちメロディの新しさを志向するもの)として聞いた。ラグタイムのリズムでクラシックを演奏したのもかっこよかった。
ジャズも黒人音楽の影響を受けたはずだし、これより後に生まれたロックや、その後もポップスはブルースの影響を受け続けていったと考えると、そんなフュージョンの先進例だったのかな。
冬のレパートリー
ジャズっぽいタッチの軽妙なピアノ、オシャレなメロディーがたっぷり聞けて、温かな気持ちになった。
印象は小編でさらっとしてるが、毎年上演しているレパートリーはこういう空間を味わうような作品がぴったりかも。「あれ見に行こう」ってふっと思って見られると嬉しい。
情報を追いかけてなぜかトゲトゲしている生活の中で、別の空気に触れることの豊かさを感じた。気分転換というか、世界が広がるというか。
一部で劇場はやめて区民のカラオケ会場にしろと言われているようだが、自分の世界の外にあるものに触れることは、心と社会の安定につながると思います。