波打際の舞台日記

音楽ライブ・演劇を中心に、舞台の感想・意見などを書いています。

Port B『東京/オリンピック』(配信)

構成・演出:高山明
ツアーガイド:及川光代(元はとバスガイド)、大樂エリカ(現役はとバスガイド)、暁子猫

2022.11.6. Port B 『東京/オリンピック』を配信で観た。

国際交流基金の"STAGE BEYOND BORDERS"という日本を代表する舞台芸術を紹介するプロジェクト内で無料配信されている。
EPAD(緊急舞台芸術アーカイブ+デジタルシアター化支援事業)によってコロナ中にできた舞台芸術アーカイブの中の作品も無料配信されていて、本作品はそのうちの一つ。映像でアーカイブするのも素晴らしいと思うし、大量に無料配信というのも衝撃的。多すぎて見切れないのが悩み。

特設サイトはこちら。

stagebb.jpf.go.jp

「東京/オリンピック」は2007年11月に上演されたバスツアー的なパフォーマンス。リアルに1964年の東京オリンピックに関係する場所(まだ昔の国立競技場があった)や東京の名所を巡り、当時のバスガイドが思い出話を語る。

記念撮影とか競艇場からの中継とかの楽しげなレクリエーションもあり、実際には3時間くらいのバスツアーだったんだろうか? そのうちの1時間10分を切り取った映像。

2016年の東京オリンピック誘致をしていた(←もはや記憶にない)ときの作品らしく、東京の歴史とオリンピックを中心に置いたパフォーマンスだった。

ラソンの円谷選手の実況を置き換えた「はとバス先頭、はとバス頑張れ」という実況風語りが演劇的で面白かった。簡単に高揚してしまう意外な自分を発見。でもそれは扇動し抑圧するものにも感じられた。

1964年の東京オリンピックは、敗戦から高度成長、国際化という時代の変化を急ピッチで後押ししたようだ。2020年(2021年)のオリンピックにそういう明確な達成感を期待するのは無理だったよなあと、終わった後で見てそんな感想を持った。2021年の東京オリンピック、40年後にはどう見えるのだろうか。