波打際の舞台日記

音楽ライブ・演劇を中心に、舞台の感想・意見などを書いています。

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三谷幸喜 の検索結果:

シス・カンパニー「ペッジ・パードン」世田谷パブリックシアター

…りです) 作・演出:三谷幸喜、出演:深津絵里、大泉洋、野村萬斎ほか 6/12(日)に観た。立見も出て盛況。知り合いにも会った。夏目漱石のロンドン留学時代を題材にした作品で、またどれだけホントの話なんだかという感じの話。有名な人の場面設定を借りると観客の持つイメージが動員できるという作戦なんだろうか。原作は森鴎外の「舞姫」って感じ。 今年の三谷作品は同パターンが続いているが、役者の点ではこの作品が一番面白かった。落語のような語り分けや、早変わりなど、役者の達者さをこれでもかと見…

「国民の映画」KAAT神奈川芸術劇場ホール

作・演出:三谷幸喜、出演:小日向文世、石田ゆり子、風間杜夫ほか 5/1(日)マチネを観た。パルコ劇場のチケットが取れなくて、KAATの楽日になった。1941年のナチスドイツの将校たちの半日を多分ほとんど創作で描く。手堅く面白いしドラマの奥行きもあるが、題材選びの力という印象だった。「キャバレー」の設定の約10年後、国民はその頃の自分の選択の意味にようやく気付いた時代だったのだろう。題材が目新しくよく練られているので面白く観た。役者は熟年の役者が中心で達者で見応えがあった。その…

「ろくでなし啄木」東京芸術劇場中ホール

作・演出:三谷幸喜、出演:藤原竜也、中村勘太郎、吹石一恵 1/10(祝)昼公演を観た。2階A席見切れなし。今年は三谷幸喜イヤーにふさわしく、初芝居から三谷幸喜。石川啄木はほんとはろくでなしだったというエピソード(どこまで事実?)を3人それぞれの目から語る映画・羅生門みたいな話。面白いしミステリーっぽい味付けも悪くないが、3人目になるとさすがに飽きてくる。もう大体想像が付いてるし。もっと選民思想の強い嫌な奴にするか、逆に軽く流してもいいか。 舞台としては若い役者の魅力全開で魅力…

「今の私をカバンにつめて」青山円形劇場

…ド、翻訳・上演台本:三谷幸喜、演出:G2、出演:戸田恵子、石黒賢、植木豪ほか 10/2(土)の公演を観た。客席は300人位なので最後列でも近い。道理であっという間に売り切れた訳だ。歌でストーリーが進むという意味では紛れもなくミュージカルだが、メタコンサートの芝居で、戸田恵子オンステージでもある。どこを取っても70年代で、音楽も70年代の格好良いサウンドだった。ストーリーは端的に言うと70年代の女性の自立の話で、直接的には男も女も甘えた内容(戸田恵子と石黒賢が嫌な感じを好演)だ…

「TALK LIKE SINGING」赤坂ACTシアター

作・演出:三谷幸喜、作曲・音楽監督:小西康陽、出演:香取慎吾、堀内敬子、新納慎也、川平慈英 2/7(日)の公演をかたつむりと観た。ニューヨークと東京で上演、英語のセリフ、日本語の歌を中心に、英語・日本語が混じって話し歌われるミュージカル。字幕あり。三谷幸喜の制作の主な動機が、日米で同じものを掛けてうけるものを作りたい、歌うことに必然性があるミュージカルを作りたい、の2点と思われ、その点ではまずまずかも。が、日本語・英語の重複など、両方での上演のための工夫でいっぱいいっぱいで、…

パルコプロデュース「グッドナイト スリイプタイト」PARCO劇場

作・演出:三谷幸喜、出演:戸田恵子、中井貴一ほか 12/13(土)ソワレをかなえちゃんと観た。離婚する夫婦の引越の日から行きつ戻りつして30年の夫婦の来し方を描く。コメディータッチではあるけれど、ぐっと人間ドラマで、最終場は訳なくぼろ泣きしてしまった。かなり響きます。他人との共同生活、うまく行くかどうかは最終的には運でしかないと思ったり。「コンフィダント・絆」に続き最近とは違う方向性で、新境地開拓中のようです。 戸田恵子は身体の柔軟性も見せてはまり役。中井貴一は冒頭役作りの無…

「ザ・マジックアワー」

…池袋で16:40の回で、8割位の客の入り。三谷幸喜作・演出でメタ映画なところもある喜劇だった。基本は日本のどこかのテーマパークみたいな古い港町を舞台にしたギャング映画で、映画を撮ると騙されている役者が主人公、それに町で撮影中のCM、昔の映画などがはさまって、「映画みたい」なシーンを展開する。前半は比較的ギャング映画のテンションで苦手な私にはきつかったが、後半はぐずぐずのコメディーで、楽しい映画だった。2時間半といっても気にならず。人生の黄昏感が良い温かみを醸し出していました。

「恐れを知らぬ川上音二郎一座」シアタークリエ

作・演出:三谷幸喜、出演:堺正章、常盤貴子、ユースケ・サンタマリアほか マチネを観た。当日券15番でBOX席が取れた。BOX席はお仕事があって驚きでした。それで11000円だったのかな?堺正章がさすが。2ヶ月の公演期間の中程で喉が枯れ気味だったけど、自然に見えて、ぴたっとツボを押さえている。常盤貴子は華があって役柄をよく表している。阿南健治など身体芸も披露して華やかな舞台でした。シアタークリエの柿落としに大衆芸能を作りたいという目的は達せられたと思います。チケット代は1万円未…

「社長放浪記」下北沢本多劇場 

…!七十周年記念 作:三谷幸喜、演出・出演:三宅裕司、出演:伊東四朗、佐藤B作、藤澤恵麻ほか 7/14(土)のソワレを当日券で観た。私は開演4時間弱前に行って余裕でしたが、整理券は100枚近く出ていたようです。整理券を配る開演2時間前までに行きましょう。 中身はベタベタのドタバタ劇。達者な芸を観に行く舞台です。台本は昔の三谷作品を思わせるドタバタの1幕物、演出は分かりやすくベタで、必ず1人がシーンの中心位置で正面を向いて台詞を話す、というか芸を披露する方式。演出的には飽きますが…

パルコ・プロデュース「コンフィダント・絆」プレビュー公演、パルコ劇場

作・演出・演奏:三谷幸喜、出演:中井貴一、寺脇康文、相島一之、堀内敬子、生瀬勝久 4/7(土)のソワレを観た。ゴッホ、ゴーギャン、スーラ、シェフネッケルによる、「芸術家に友情はありえるのか」という話。芸術家の嫉妬はすごかった。タイプの異なる俳優で、個人芸を堪能する舞台。堀内敬子が器用に歌で舞台回しを務めていた。耳に残るメロディーの繰り返しで、ミュージカルみたいな観後感。生ピアノも格好良かった。ポスター、客入れの音楽から、全体はすごくスタイリッシュを意識していて、気取り方はぎり…

劇団東京ヴォードヴィルショー「エキストラ」紀伊國屋サザンシアター

作・演出:三谷幸喜、出演:伊藤四朗、角野卓造、はしのえみ、佐藤B作ほか 11/17(金)ソワレを観た。三谷幸喜の新作ということで通路まで補助席がびっしり。チラシ通り、「バックステージ物」で「群集劇」で「シチュエーションコメディ」で「人間ドラマ」だった。しかも三谷版「どん底」。お見事。きちんと立案して作る人なんだなあと思った。劇団員総出演の群集劇なので、折角の客演があまり前に出ないのがもったいない。劇団員も達者だし客演なくても良かったかも。とはいえ、はしのえみはコスプレが似合っ…

PARCO歌舞伎「決闘!高田馬場」PARCO劇場

作・演出:三谷幸喜、出演:市川染五郎、市川亀治郎、中村勘太郎ほか 3/20(月)のソワレを観た。当日キャンセル待ちで番号16番。面白かった!歌舞伎役者が自ら遊んでいるように見えて、様式美の決めポーズなどもしっくりはまってました。千鳥足の芝居とか巧いんですね。テーマソングのようなお囃しがあって、後まで残るミュージカルのような仕掛けで盛り上げていました。ネタ満載。三谷幸喜らしい、とにかく楽しい舞台。大興奮でした。

「THE有頂天ホテル」

脚本・監督:三谷幸喜 2/18(土)お台場のメディアージュでかたつむりと観た。本物のホテルとしか思えない豪華なセット、顔見せじゃない豪華なキャスト。それぞれ見せ場があって、歌える人には歌のシーンもあり。YOUの歌ってるとこなんて久しぶりに見た。グランドホテル方式というらしい、いくつもの話が平行してそれぞれ進む方式で、映画向きの題材。舞台だとこんがらがりそう。問題のややこしくなり方とかちょっぴり前向きな感じとかいかにもエンターテイメントな三谷脚本で、楽しく見ました。客の入りは3…

パルコ・プロデュース「12人の優しい日本人」PARCO劇場

作・演出:三谷幸喜 出演:小日向文世、江口洋介、生瀬勝久ほか2005.11.30.(水)のソワレをかなえちゃんと観た。プレビューはあったけど、この日が初日。しかも席は3列目。すごい。チケット取ってくれたかなえちゃんに感謝。裁判の陪審員制度が日本にあったら、という設定で90年代初頭に初演された芝居。映画は見たので展開は読めるんだけど、はらはらどきどき、客席はまさに不和雷同。ぎゅっと息をつめ、はぁ〜と呆れ、ふっと笑う。すごく手に汗かいて、舞台と一緒に息をした感じ。舞台である必要は…

パルコプロデュース「なにわバタフライ」PARCO劇場

…フライ」。作・演出:三谷幸喜、出演:戸田恵子。1/15(土)マチネでかたつむりと見に行った。三谷幸喜らしい笑わせて泣かせる芝居で、戸田恵子も上手いから、スター俳優が何人も出てたような豪華な印象が残る一人芝居。対話の形で書かれているというのは見てるとそれほど新鮮ではないけど、一人よがりになりがちな一人芝居の難点はばっちりクリアしてました。レパートリーシステムに乗せるといい作品だな〜と思います。すごく安心して誰にも奨められる作品。その分冒険は少ないけどそういう作品じゃないんでしょ…