波打際の舞台日記

音楽ライブ・演劇を中心に、舞台の感想・意見などを書いています。

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「雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた」シアターコクーン

(ネタバレあり)
作:清水邦夫、演出:蜷川幸雄、出演:鳳蘭三田和代毬谷友子ほか
5/24(日)マチネで観た。席は実質3Fのコクーンシート。地方のデパートにあった少女歌劇団の話なだけに、宝塚出身者がずらっと揃って、男役、女役をばっちり演じる。特に鳳蘭の男役はものすごく格好良くてくらくらした。歳を取った少女たちというなかなかに残酷な役を三田和代とコロスの女性達が好演。歳の取り方に違和感がなく、老化は油断だという台詞の真実と反面の逃れられなさを体現していた。男優は出番は多いが狂言回しの役処。ウエンツ瑛士の女装は名キャスティングだった。細い!
戯曲は「ロミオとジュリエット」を中心に引用が多く台詞はかなり詩的。しっかりした役者が支えて唐組かと思うような幻想的な空間を作っていた。1970年後の「戦いの後」が明らかにテーマであったのだけど、そこに拘わらなくてもガツンとした手応えがあって骨太の舞台だった。休憩込み3時間。平日は券があるようです。カーテンコールの選曲(ザ・タイマーズ「デイドリーム・ビリーバー)は急遽決めたもの?はまり過ぎているし、今は哀しみを伝え過ぎてしまうので反則のように思いました。すごく分かりやすいけど。