波打際の舞台日記

音楽ライブ・演劇を中心に、舞台の感想・意見などを書いています。

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「鳥の飛ぶ高さ」シアタートラム

(ネタバレあり)
青年団国際演劇交流プロジェクト2009 日仏交流企画
原作:ミシェル・ヴィナヴェール、演出:アルノー・ムニエ、翻案・演出協力:平田オリザ、出演:太田宏、田原礼子、ひらたよーこほか
6/28(日)マチネで観た。日本の中堅オーナー企業であるトイレ便器製造メーカーが、フランス外資に買収攻勢を掛けられる経済演劇。フランスの戯曲を現代日本に置き換えて翻案している。経済演劇なんて初めて観たので新鮮だった。ところどころに挟み込まれた征服の神話(日本神話に変えてある)や和宮の話、ルワンダの話でイメージを割と直接的に膨らませている。悪くはないのだけれど、経済小説で感じる匿名性をここでも感じる。どの会社でもありうる例を挙げているような。人を描く物語ではないからかな。コンサルタントを使ってマーケティング一辺倒という方法がバブルの時を思い出させて嫌な感じがする。戯曲はそれじゃダメと言っているようでもあるがとりあえず意気揚々と終わるのでなんか肩すかし。善悪はともかくあれじゃ失敗すると思うんだが。