青年座 の検索結果:
….6.2.(日)劇団青年座「ケエツブロウよー伊藤野枝ただいま帰省中」を紀伊國屋ホールで観た。上演時間は休憩が入って2時間半強くらい(この日はトラブルで一度止まったため不明)。 マキノノゾミ×宮田慶子の組み合わせによる青年座の公演は6作品目かな? 安定の見ごたえだった。 大杉栄とともに関東大震災の混乱の中で憲兵隊に殺されたアナキストとして知られる伊藤野枝の生涯を描く作品。といっても舞台は福岡ののどかな実家で、3回(+1回)の里帰り中の伊藤野枝とその当時のパートナー、家族・親戚や…
…観た。マキノノゾミと青年座の組み合わせはやはり素晴らしい。新作が観られるのは嬉しい。設定以外はほとんど虚構と思われるチェーホフの若い頃と、小説の登場人物を彷彿とさせる周囲の人たちの青春群像。若くて家計を支えるのに必死な20歳頃と、名声を得て疲れている30歳頃と、どちらも一生懸命さがいい。平凡な暮らしが生む平凡な幸せが眩しい。選ばれた者の負う十字架的な表現がとても懐かしく、自分は今どこに立っているのだろうと思った。役者は青年座の色気のある男優たちの魅力がよく出ていて、素晴らしい…
…4.28.(日)劇団青年座「横濱短篇ホテル」の昼の回を観た。マキノノゾミの新作。同じホテルを舞台にした7つの短篇で、2人の女性を軸に重なり合う人々を5年おきに描く。一話が短いのであっさりという感想だが、しっとり涙ありの物語だった。主役の女性一人の役がすっかりM.O.P.におけるキムラ緑子なのはご愛嬌。青年座らしい若さの誇張や新劇っぽい節回しは相変わらずだが芝居の出だしの時代がかった調子とは相性が良かった。「若手」がもうすっかり大家仁志や横堀悦夫より下の世代に演じられているのを…
…1.16.(日)劇団青年座「赤シャツ」のマチネ公演を観た。青年座がマキノノゾミ三部作としてこれまでのマキノノゾミ作品を一挙上演する企画の2つ目。2001年の初演は見逃していた。夏目漱石の「坊ちゃん」を「赤シャツ」の側から見た物語。主人公の赤シャツに夏目漱石をだぶらせて、損得と言葉で生きる近代人の代表と見立てた。小説「坊ちゃん」は正直青春物にしても真っ向勝負過ぎる感じで面白みを感じなかったのだが、今回の「赤シャツ」には感情移入した。「坊ちゃん」も同時代の人にとっては失われていく…