波打際の舞台日記

音楽ライブ・演劇を中心に、舞台の感想・意見などを書いています。

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アジア舞台芸術祭2009東京 東京芸術劇場

namiuchigiwa2009-12-01

ハノイ、ソウル、台北の劇団と日本人との共同制作と、日本の中堅若手の紹介を目的とした、全編無料のフェスティバル。ほぼ30分位の短編で、ショーケースもしくはイベントといったところ。予想以上に面白かった。私は2日に分けて観た。まず11/28(土)。
「アジアンキッチン:デリー編」作:岩井秀人、演出:神里雄大
「アジアンキッチン:クアラルンプール編『ナシレマの味』」作:夏井孝裕、演出:西村和宏
「アジアンキッチン:ソウル編」作・演出:ノゾエ征爾、以上会場:小ホール2
各国の出身者に料理を作ってもらうという企画。インタビューもあれば場面設定してあったり踊ったり、まちまちになった。総じて出演者が個性的で面白く、ほかの国を知りたい!という温かい雰囲気で盛り上がった。料理販売もあり。
「国際共同制作:ソウル『エブリマン(万人)』」演出:キム・スクマン、ドラマツルグ:ナム・ドンフン、脚色:ソウル市立劇団
国際共同制作は、日本以外の劇団+日本人の共同制作で、土日の短いバージョンは地下の吹き抜けに会場が設置された。ソウルは古いイギリスの話を伝統的なスタイルで演じた。雰囲気は非常に良く、言葉の使い分けもうまくいっていたが、20分&オープンスペースは劇世界を築くには足りない。中ホールのフルバージョンが観たかった。
「国際共同制作:ハノイ『KAPPA』」作:タンロン水上人形劇団、構成・演出:岡田圓
目新しいというのもあるが出色の面白さ。水の上を舞台として人形(動物も)を遣う。ユーモラスな人形、コミカルな仕立て、ぱっと出し入れする早さはなかなかのもの(写真は鳥。早すぎて何度撮ってもぶれてしまった)。観念が勝った日本との新作部分もうまくつなぎ、コミカルさを忘れず、溶け込んでいた。11月末の水の中は冷たかったと思うが…。ベトナム行ってまた観たいな。