波打際の舞台日記

演劇を中心に、舞台の感想・意見などを書いていこうと思います。

NODA・MAP「フェイクスピア」東京芸術劇場プレイハウス

作・演出・出演:野田秀樹
出演:高橋一生橋爪功、白石佳代子ほか

2021.7.7.(水)マチネでNODA・MAP「フェイクスピア」を観た。

ネタバレして良いことはなにもない作品なので、具体的なことは書かない。でもこれから見る人は、多分遠回しな感想も読まない方が楽しめるので、まっさらな状態で劇場に向かうことをおすすめする。

上演時間は2時間とちょっと。休憩時間はなし。

当日券も出て、東京芸術劇場プレイハウスは超満員。客席が揺れてる?と感じるほど。A席で2階サイドだったけど、見切れた感じはなかった。


新潮 2021年 07 月号

ここから内容の話

ある実際に起きたことについての物語。そして言葉について、というか物語について語る芝居でもある。

クライマックスのシーンが、すごい臨場感だった。追体験というか、その場で目撃する感覚。舞台上だけでなく、客席が一緒に息を呑む。これは劇場という同じ場にいないと体験できない感覚だと思う。

インタビューで語られていたが、確かにあまり見たことのないような舞台だった。ノンフィクションの言葉が物語の一部として語られる。見る人の年齢によるだろうが、私にとっては意外なほど記憶に残っていて、ノンフィクションの言葉は生々しく強かった。

けれどきっと、物語として提示されなければ、いまさら興味も示さなかっただろうし、そのできごとに手を合わせるような気持ちにはならなかっただろう。

物語として掬い取られた言葉で、時代も場所も違う他者に共感する。物語の原風景を見るような強い体験だった。

ちょっと我慢の前半

そういうわけで、後半は大絶賛なのだが、前半は脈絡がないシーンがブツブツ続く感じがキビシかった。(後から見れば分かるのだけど……)

かなり早いうちになんの出来事の話か分かったので、ずーっとただ不安で、逃げ出したくなった。途中で帰る勇気がない日本人でほんとに良かった。

そんな中、アンサンブルのカラスの群れは出色の出来だった。どこかがそっくり。

心の体力がいる芝居だが、機会があったら見た方がいい。演劇好きなら尚更。深いところで演劇に触れた気がした。

(備忘録)東京芸術劇場の電話予約

今回チケットは東京芸術劇場ボックスオフィスの電話予約で取った。

劇場の先行予約が (1)WEB抽選 (2)電話予約 の順であり、WEB抽選では外れてしまったので。

1時間経っても電話はつながらず、30年前にトリップしたような感覚になりながら、1時間半くらいでようやくオペレーターにつながった。

驚いたことに、チケットはまだ潤沢にあるようだった。

いつもの1Fの窓口に座っている人が、2人で電話を取っている様子を思い描いてしまった。(妄想です)

時間をかけて少しずつ予約を取るスタイルらしいので、根をつめずに気長に電話するといいということを備忘録として書いておく。

野田秀樹関連の公演の記事
橋爪功との二人芝居「し」は1995年なのでブログ記事なし)

namiuchigiwa.hatenablog.com