波打際の舞台日記

音楽ライブ・演劇を中心に、舞台の感想・意見などを書いています。

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「転校生」東京芸術劇場中ホール

作:平田オリザ、演出:飴屋法水、出演:静岡県の女子高生、岡本孝子
フェスティバル/トーキョー
3/28(土)夜の部を観た。実際の女子高生18人と70歳位の女性の、高校生と年のいった転校生の話。会話も動作もすごく自然な高校生に見えた。行儀の悪さもそうそう女子高はそういう感じ。1994年の初演とは内容も書き換えているだろうし、役者の動きや言葉で作り変えたんだろうなあ。「生きるとは」というテーマ設定や、自分がまだ大人でないという自覚も、なんだかとても懐かしく、高校時代を思い出した。大人になって鈍感になることや多忙なことは幸いでもある。準備の時間はこわいから。開演前と開演後に流れていた時報が、脈の音のようでもあり、不可逆的に流れていく人生のようでもあり、どきどきした。足の太さ(もしくはそう見える服の着方)まで含めて、女子高生の生命力に覆われた舞台。少し自分の原点に立ち戻れた気がする。