作:ヤスミナ・レザ
演出:小川絵梨子
イッセー尾形、小日向文世、大泉洋
2023.6.3.(土)夜の回、世田谷パブリックシアターで「ART」を観た。コロナで中止になった企画の一つ。
話は500万円の現代美術を一人が買ったことで友人3人の関係に亀裂が入る台詞劇。
白い背景に白い線が入る絵だけに、絵が3人の考え方を映し出すそれもアートの発見の力だという感想を持った。
3人の性格はまったく別。性格分析のカテゴリー分けのようにくっきりと分かれている。
個人的にはマルクとセルジュの考え方は自分の中にあってよく理解できた。イヴァンはそういう人がいるのは知っているけど、自分にない要素で根本的には理解不能。マルクが分からない・許せないという人が多いかな? 観る人の方向性もプリズムのように映し出す芝居だと感じた。
見どころは大泉洋の長台詞。複数人の電話の会話を勢いよく見事に語り分けて圧巻だった。ほんとこの人うまいなあ。
論争系の会話劇は観ていて辛くなることが少なくないが、この話は緩急あって飽きずに観た。
ちょっとびっくりのラストも面白い。ただこの人たちがなんでこのラストを選ぶのかは謎だった。
公演時間は1時間35分。ソワレが終わってまだ夕焼け時。
自分が見たのはA席で、3階サイド、見切れなし。ただ世田谷パブリックシアターの3階は結構高さがある感じがする。チケット代は1万円未満に抑えたいし悩ましい。