波打際の舞台日記

音楽ライブ・演劇を中心に、舞台の感想・意見などを書いています。

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「ラフカット2009」スペース・ゼロ

全労済ホール/スペース・ゼロ20周年記念!!
ラフカット15周年スペシャル!
第1話「職員会議」作:G2
第2話「真夜中の太陽」原案・音楽:谷山浩子、作・演出:工藤千夏
第3話「アンデスの混乱」作:鴻上尚史
第4話「父を叩く」作:堤泰之
第1,3,4話演出:堤泰之
11/8(日)マチネをかたつむりと観に行った。役者にオーディションで出演機会を与えるという企画で、30分強の芝居×4本の構成。ショーケースにはちょうどいい長さ。目当ての第2話は原曲を大事にしたほろ苦い物語だった。人生を語りたくなる曲である。普通の何気ない生活への感謝にただ涙。照明と客席から見た角度にやや難点があったものの、帳消しにするくらい重くて清々しい芝居だった。役者の歌が上手かった。
他の話も大人の芝居で押さえが効いて、観やすい舞台になっていた。第1話は真面目すぎる作りで、ふざけた脚本が浮いてしまった。第3話は雄弁な日本人論。達者な脚本を役者がきちんと支えて好演。希望にまぶさない嫌悪感が鴻上尚史の今を伝えてつらい。第4話は内輪ものとして多くの関係者に切実だっただろう。じいさんのとぼけぶりが明るい味を出していた。