作:エウリピデス・高柳誠、構成・演出:岡本章、出演:田中純、櫻間金記、美加理ほか
2/27(土)の公演を観た。あやつり人形と能と現代演劇の人が集まって、がっぷり融合した舞台を作ろうという実験色の強い芝居。物語は設定を借りただけに近い。濃厚な語りと動きでどす黒い空気を作っていく。コンパクトで観客の想像力をきちんと押さえた作りで、実験作だけれど冒険しすぎない。よく練られた作品だった。つるんとした抵抗の少ない物語が多いけれど、生きるというのはそもそも不条理に満ちて傷付け合うドロドロの物だよなあと深く思ったのだった。