波打際の舞台日記

音楽ライブ・演劇を中心に、舞台の感想・意見などを書いています。

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文学座「麦の穂の揺れる穂先に」紀伊國屋サザンシアター

作:平田オリザ、演出:戌井市郎、出演:江守徹、栗田桃子、大場泰正ほか
6/6(日)昼の公演を観た。小津映画の「麦秋」「晩春」をモチーフにした端正な家族ドラマ。演出家からのリクエストらしく、いまどきそういう発注も珍しいと思うが。くすぐりがよく生きていておかしみの中にじわっとドラマがある、地味ながら後味のいい芝居だった。なぜかアイルランド寄生虫にも詳しくなるオマケ付き。舞台は現代なのだけれどやや古風な感じで、人と接する時の礼儀が細やかで勉強になった。けどこれじゃ女はどれだけ時間があっても足りないだろうなあ。冠婚葬祭の時の親戚のおばちゃんみたいな感じ。劇中で語られていた結婚圧力、家事負担も含め、今でも変わらず続いている女の負担みたいな見方もできるかもしれません。父の再婚の方はどうなったんだか。