2020.8.16.に生配信された超歌舞伎「夏祭版 今昔饗宴千本桜(はなくらべせんぼんざくら)」をタイムシフトで観た。
今年は新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で、春の超会議がニコニコネット超会議2020夏に変更。
超歌舞伎も春は過去の再放送に変更になり、今回は池袋の劇場で無観客で上演されたものの生配信になった。
3回目の演目だし、そもそも映像作品だと初音ミクが2次元で作りやすいよねと思いながら観た。
感想は、とんでもない。舞台の熱さに圧倒された。
再演だと思ったら驚きのリメイク
内容は、過去2回+京都南座で上演された演目のリメイク。「義経千本桜」がベースになっている。
見たことある演目だからストーリーは分かってるしと思ったら、逆に見たことあるから大混乱。
配役が違う!? コメント欄の皆さんとともに動揺しまくり。
なんと青龍が中村獅童、主役の忠信が二人並んで澤村國矢と中村獅一。
二人忠信はリアル分身みたいで良かった。でも獅童の青龍は硬い悪役ぶりで、映像で流れた澤村國矢の青龍の方がかわいくて好きだなあ。
ストーリーは過去の映像を挟んで展開し、あっという間の1時間だった。
敵役との戦いが疫病退散も重ねられていて、コメントに頻出する「疫病退散」が切実な祈りになっていた。
空の客席から舞台に向かってコメントが流れる映像加工が良かった。
舞台の前には配信のモニター。最初と最後は獅童がモニターを見ながら煽っていた。
今回の配役は、歌舞伎では脇役に決まっている役者を主役に据えるというのが目的だったそうだ。
歌舞伎の未来を作りたいという獅童、コメントを求められて涙ぐむ澤村國矢と中村獅一にもらい泣き。
舞台の力は熱量にあり
久しぶりの舞台だという獅童の熱さ、舞台の熱さに圧倒された。
舞台の力は、熱量なのだと思う。本当は舞台からと客席からと両方から生み出す熱量。
(叫ぶって意味じゃなくて、興奮とか強い思いとか)
当日配信されていたフジロックの過去ライブ映像も熱かった。
最低限で生きるのには必要ないかもしれないけど、熱く高揚すると明日に立ち向かう気力が生まれるような気がする。
どんな状況でも未来を作らないとね。
・これまでの「今昔饗宴千本桜」