作・演出:大池容子
出演:清水緑、小瀧万梨子、亀山浩史ほか
2023.3.7. うさぎストライプ『みんなしねばいいのにII』を配信で観た。
国際交流基金の"STAGE BEYOND BORDERS"という日本を代表する舞台芸術を紹介するプロジェクト内で無料配信されている。
特設サイトはこちら。
『みんなしねばいいのに』をリメイクして、2021年にこまばアゴラ劇場で上演された演劇作品。時間は1時間18分。
ずっと終わらず惨事になっているハロウィーン、幽霊が出るマンションが舞台で、紹介文ではホラーコメディーと書かれていた。
どこまでが舞台上で現実なのか、妄想として描かれているのかがあいまいで、自分はホラーというより妄想寄りで受け止めた。
設定が呑み込めるまでに時間がかかったが、女性専用マンションの複数の部屋のできごとを入れ替わりながら描く。
ハロウィーンが終わらない世界で、銘々が勝手に自分のしたいことをし始める。妄想を現実にする人とか、仕事を続ける人とか。
そんな中で「子への愛を注ぎたい」というのが一つのテーマのようで割合高すぎる気はしたけれど、幽霊のお母さんが一番幸せそうだった。
好きなように生きるって言っても、相手があることは妄想の中でしか100%実現することはできないんだなあ、という感想。疲れていることもあってボロ泣きした。
国際交流基金のツイートで見るには刺激的なタイトルだが、見終わってみると、日常生活へのルサンチマンに重なって「みんな死ぬのに」が透けて見えた。
雑音があるところで見ていたので、音量MAXでも台詞が聞き取れず、日本語字幕で見た。字幕が用意されているとこんないいこともある。