波打際の舞台日記

音楽ライブ・演劇を中心に、舞台の感想・意見などを書いています。

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シス・カンパニー/Bunkamura「ボクの四谷怪談」Bunkamuraシアターコクーン

脚本・作詞:橋本治、演出:蜷川幸雄、音楽:鈴木慶一、出演:佐藤隆太小出恵介尾上松也ほか
10/8(祝)昼公演を観た。2回も休憩が入って3時間20分。長さは感じさせないが、時間といい出演者数といい不必要に大作であることは間違いない。蜷川幸雄らしい。70年代(当世)を舞台に、四谷怪談忠臣蔵とのつながりも含めて全編引用した作品、というのが正しい理解だろう。意外に四谷怪談に沿ったストーリー。ラストでテーマ(まとめ)を歌い上げるが、この部分の疾走感がすごい。力技で生命力をアピールする。怪我人が出たのもむべなるかなだが、有無を言わせぬ迫力があった。人生の無意味さ、という今となっては手垢のついた内容だが、70年代はまだ自分の言葉で語ることができたんだなあ。なんか妙な説得力があった。