波打際の舞台日記

音楽ライブ・演劇を中心に、舞台の感想・意見などを書いています。

※当ブログでは商品等の表示にアフィリエイト(広告)プログラムを利用しています。

KOKAMI@network「僕たちの好きだった革命」シアターアプル

企画・原案:堤幸彦鴻上尚史、脚本・演出:鴻上尚史、出演:中村雅俊片瀬那奈塩谷瞬ほか
3/3(土)のソワレを観た。1969年に学生運動をしていた高校生が30年後に意識を取り戻して復学する。再び文化祭の季節が来て、というストーリー。中村雅俊のファン、GAKU-MCのファンも意識してか、超演劇初心者向けの作り。親切過ぎるけど、基本を押さえたしっかりした作りとも言える。話はストレートで大体読めるんだけど、オーソドックスに盛り上げて、楽しい舞台だった。主役陣も初々しくて良かったし、長野里美が達者。
鴻上尚史学生運動にこだわる問題意識がようやく分かった気がした。何かしら戦わなければ多分自分さえ守れはしない。そして無関心の向こうにはもっと困難な暮らしがある。幕切れ間近のパレスチナの映像が効果的で、元気付けられるようなトーンなのに、重い自問自答が残った。
演劇って生命力を与えてくれるところがある(帰りに背筋が伸びたりね)。この芝居の「頑張れ!」ってアジテーションは強烈で、終盤は逆にぼろぼろ泣けてしまった。力強い芝居です。今回発見したのが、フォーク→ロック→ラップってのは一つの経譜なのらしい。いつでも言いたいことを乗せる音楽が若者の周りにはあるっていうこと。そう思うとラップにも少し興味が湧いたりして。