演出振付:金森穣
音楽:Bolot Bairyshev《Kai of Altai / Alas》
Noism1「ASU」を2020.5.10.に配信で観た。2014年りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館で上演された舞台。
新型コロナウイルス(COVID-19)による世界中の公演中止に対応して、「PLAY 2 PLAY―干渉する次元」(revised ver.2013)と「ASU」が期間限定で5月末まで公開されていた。
・ダイジェスト版。ちょっと見られるのも嬉しい。
砂漠の民を幻視させる作品
「ASU」はアジアという言葉の語源らしい。
中央アジアのアルタイ共和国に伝わる喉歌という男性の朗誦を音楽に使い、中央アジア、西アジアのイメージを強く喚起する作品だった。
原始を思わせる神秘的な火から始まる。動物を思わせる動きが楽しい。
動物の骨のように見えていたオブジェが木になり、共同体が発達していく。それは他人に収奪されるということでもある。
砂漠という過酷な状況で生きる民を幻視させた。
アジア好き、ワールドミュージック好きは絶対好きな作品だと思う。
音楽に鷲掴みにされ、そのイメージを凝縮したような舞台。
ザ・ワールド ルーツ ミュージック ライブラリー 15::アルタイのカイーボロット・バイルシェフ [ ボロット・バイルシェフ ]
無料配信はお試しのチャンス
Noismは気になっていたのだが、今回観たのは初めて。
振付のバリエーションが多く、動きがきれいだった。
見てみたいと思うものを試してみるのに、無料配信というのは良い機会でもあり、ぜひ多くの舞台を公開してほしいと思う。
実際には権利関係のクリアが難しいのか、クラシック(オペラ・バレエなど)は結構出ているのに、演劇はあまり公開されていないのが残念だ。
ただ家で気軽に見るのには1時間が精一杯かな? この作品は1時間弱。これ以上になるとやっぱり好きな団体の作品しか見ないかな。
演劇だと配信用の短編を作る必要があるかもしれない。
こんなめったにない(と信じたい)事態なので、普段見ないジャンルに触れる機会ととらえたい。