演出・出演:小野寺修二
出演:梶原暁子、李人欣、崎山莉奈、劉睿筑、藤田桃子
2023.6.19. カンパニーデラシネラ『TOGE』を配信で観た。1時間12分。
国際交流基金の"STAGE BEYOND BORDERS"という日本を代表する舞台芸術を紹介するプロジェクト内で無料配信されている。
特設サイトはこちら。
『TOGE』はマレーシアと台湾から俳優を招いた国際共同制作の作品。2021年12月にKAAT神奈川芸術劇場で上演したときの映像と思われる。
似たような白い服を着た5人の女性による無言劇。ちらっと小野寺修二も出演する。
全員東アジアの顔立ちで、国際色というより均質性の方を感じた。
具体性のあるセットは物を置くとすべり落ちる斜めのテーブルと椅子くらいの舞台で、ときどき小道具が出現する。分かりやすい物語はなさそうだが、短めのシーンが次々と展開する。
配信の解説によると、ジョージ・オーウェル著『動物農場』から着想を得た作品で、「置かれている場所に気付いていない人たち」を描くとのこと。ということは社会の抑圧などの支配がテーマなのだろう。
解説には目を通してから見たのだが、自分にはコミューンの話に見えた。5人の集団の外には明らかに外部が存在し、追い込まれて集団になっているように見える。集団の緊張と喜び、外部からの攻撃?によるコミューンの生成から崩壊のような(←個人の自由な感想)
音楽が美しく、アンビエントのように美しい響きの音や人工音が鳴り、鳥の声が空間を満たしていた。
場面転換が鮮やか。イメージにとらわれているとふっと一瞬で次のシーンになっていて何回かびっくりした。