波打際の舞台日記

音楽ライブ・演劇を中心に、舞台の感想・意見などを書いています。

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「TATSURO YAMASHITA SUPER STREAMING」(配信)

2020.7.30.(木)20:00-、「TATSURO YAMASHITA SUPER STREAMING」を観た。

MUSIC/SLASH(ミュージック・スラッシュ)という配信サービスのこけら落とし

山下達郎はライブ映像をTVなどで流さないので有名で、過去には映画館での上映があっただけ。

今回は過去のライブを配信用にリマスタリングなどの編集をして配信となった。

めったにない機会だし、三谷泰弘がコーラスで参加している達郎バンドが観たかったので、いそいそと配信チケットを購入。配信にはいま財布の紐が緩い。

山下達郎ライブのアコースティックとバンドサウンドの2つの顔

配信はホールライブのように客入れの音楽から始まり、諸注意のアナウンスが入った。

初めは2018年に京都のライヴハウス拾得(じっとく)で行われたアコースティック・ライブから。

山下達郎アコースティック・ギターとボーカルに、キーボードとベースの3ピースの構成だった。

渋い感じの会場と選曲で、カバー曲も含め多分6曲。これも一つの山下達郎のイメージ。

そして、2017年に千葉県の袖ケ浦海浜公園で開催された『氣志團万博2017』。

多分会場でスクリーンに映し出されたコミカルな映像から始まって、こちらはアップテンポでノリノリなバンドサウンド。ギターのカッティングのキレが抜群。

フェス参加ということもあって、「ハイティーン・ブギ」「硝子の少年」などのポピュラーな曲のセルフカバーや、「アトムの子」など、初心者に分かりやすい内容だった。

途中2曲はコーラスに竹内まりやも登場。

大雨の中のライブ映像で、これを快適な部屋の中で見られるのはありがたいことだけど、今年はフェスがないんだなあとラストの「さよなら夏の日」を聞きながらじーんとしてしまった。

氣志團万博2017』が7曲(ノンカットらしい)。

予告されていたのはこの2会場の映像だったので、これで終わりかと思ったところで、ものすごく若い達郎さんの映像が登場。

1986年のライブツアーの映像のようだ。アメリカっぽい街並みのセットの中で、一人アカペラで「SO MUCH IN LOVE」、そしてバンド編成で「プラスティック・ラブ」のカバー曲2曲。

なんというか、サウンドは変わらないんだけど、必死な感じで歌う姿が若くて、それと比べると最近の映像は余裕を感じる。

ラストのクレジットにはもう亡くなった懐かしいミュージシャンの名前があった。同時に流れていた映像もあって、全部はチェックしきれず残念。

最後の昔の映像はボーナストラックみたいな位置付けだったのかもしれない。

予告されていた時間よりオーバーして全部で90分近くになった。

最後は映画の予告編風に宣伝が入って終了。

アーカイブなしのこだわり配信

MUSIC/SLASH(ミュージック・スラッシュ)は音質や著作権保護がセールスポイントだそうで、見逃し配信はなし。録画防止の対策をしているとのことだった。

山下達郎がラジオで語っていたこだわりの点も配信用の音質への調整で、確かに音が粒立っていて低音が聞きやすいような。

ただ、配信って見る人の機器がピンからキリまであるわけで、PCの内蔵スピーカーから聞くとそれでもベース音は聞こえない。(まさかの外付けスピーカーの充電切れで・・・そんな人がいるとは思わないだろうな涙)

音質よりも、アーティストが回線の向こうで同時に演奏していることが嬉しいというファンもいるんじゃないだろうか。もしくは新しく演奏した蔵出し音源も喜ばれそう。

アーティストと客層によって大事にするものは違うだろうから、山下達郎らしい配信ライブだったといえるのだろう。

見逃し配信がないのはちょっと残念だった。最近なんでも後からアクセスできるから、もう一回確認したい!という場面がいくつかあった。

見る側の機器トラブル(←私だ)などもあるから、2回目放送とか、短期間のアーカイブとかの方法があると助かる。

とはいえ、生演奏じゃなくても、細部が確認できなくても、いいもの見た、エンターテイメントを楽しんだっていうリフレッシュ感があった。

配信でハードルが低いから見られたライブだった。感謝。